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英語圏ではない国を訪れるのは今回が初めてでした。
雄大な自然や世界遺産の美しい町を気持ちのいい気候の中で満喫しました。
そして英語を話せる人が多いことにもとても驚きました。
名古屋からドイツのFrankfult(フランクフルト)まで、約11時間。(夏時間で時差は7時間。日本の方が早いです。)
ここから列車に乗ります。
列車の1等のチケットは日本で購入していき、使い始める前に、DB(ドイツ鉄道)の窓口で開始印を押してもらいます。
使用開始印を押してもらったら、空港長距離列車に乗るためにFrankfult(フランクフルト)中央駅へ。
中央駅は巨大なドームで、明るくてきれいです。
駅構内でおいしそうなサンドイッチを見つけたので、早速お店の人おすすめの野菜がいっぱい詰まったロール状のものを買いました。(薄味で、ほんのりカレーっぽい香りがして、おいしかったです。)
お水も買いました。必ず no gas と言わないと炭酸入りのものがきてしまいます。(何度か炭酸入りのものも飲んでみました。去年ボストンで友達になったノルウェーの男の子は、絶対に炭酸入りのお水しか飲まなくて、「おいしいでしょ?」と言っていましたが、正直私はビミョウです。)
Frankfult(フランクフルト)から最初の目的地、Rothenburg(ローテンブルク)までは、まずICE特急です。
1等のシートはコンパートメントで、6人の席が1つの部屋になっています。(よく映画に出てくる例のです。)
Würzburg (ヴュルツブルク)でローカル線に乗り換えました。ここも観光地の1つなので、駅前に出て町の様子を見てみました。
ヨーロッパの鉄道は改札口がないので、自由に外に出たり、またプラットホームに戻ったり、できるのです。(何か得した気分です。)
乗ってると、車掌さんが検札にまわって来るので、絶対に不正はできません
ここで、駅のトイレに行きましたが、有料でした。(50セント。)
列車に乗る時は、ボタンを押すとドアが開きます。
自転車もそのまま乗れます。
最初の宿泊地、Rothenburg(ローテンブルク)は、旧市街が城壁で囲まれていて、古い町並みがそのまま保存されています。
城壁に上って町を見下ろすと、厳しく保存されてきた中世の町そのものが、目の下に広がります。
観光客を乗せて町を回る馬車がちょうど出勤?してきました。
泊まったホテルのすぐ前に馬車の乗り場がありました。
町の中をぶらぶらしていたら、ウィンドーいっぱいに飾られた珍しいお菓子を見つけました。
Schneeball(シュネ-バル)「雪のボール」という名前のRothenburg名物で、ドーナツというより、ビスケットに近いです。
ここで、旅行に出る前に、教室に来ている大学生の子に教えてもらったドイツ語を使ってみました。
気軽に「さよなら」と言う時に使うTshüs!(チュ-ス)です。
若いお店の店員さんは、私を見て、丁寧にAuf Wiedersehen(アウフ・ヴィーダーゼーエン/さようなら)と言ってくれました。
この後も何回か使ってみましたが、相手の年齢、使う人の年齢、あるいは場所によって使いわけているように思われました。
Rothenburg からは、ロマンチック街道をバスで行きました。
ロマンチック街道の出発点は、Würzburg(ヴュルツブルク)です。
今年はこのバスは、5月2日~10月20日の間走っています。
今回は日本から、インターネットでチケットを予約していきましたが、混んでいない時期なら予約なしでも大丈夫です。
途中、Dinkelsbühl(ディンケルスビュール)・Nördlingen(ネルトリンゲン)・Augsburg(アウクスブルク)・・・といくつかかわいい町で休憩しました。
Dinkelsbühl(ディンケルスビュール)では、昼食に、パンにソーセージをはさんだだけのシンプルなサンドイッチを食べましたが、ソーセージはもちろん、パンもおいしかったです。
ドイツでは、このパンがよく出てきましたが、外側が少しかたくて中がやわらかくて、歯ごたえがあっておいしかったです。
Rothenburg(ローテンブルク)を午前11時15分に出て、ロマンチック街道の終点、Füssen(フュッセン)の1つ前の駅、Hohenschwangau(ホーエンシュヴァンガウ)に着いたのは、午後6時40分でした。
ホテルの部屋からは、山の上の方に、Schlos Neuschwanstein(ノイシュヴァンシュタイン城)が見えました。
夜になると、ライトアップされます。
ここには2つのお城、Hohenschwangau(ホーエンシュヴァンガウ)城と、 Neuschwanstein(ノイシュヴァンシュタイン)城があります。
ここで泊まったこのホテルのすぐ前に、Hohenschwangau城がありました。
Neuschwanstein(ノイシュヴァンシュタイン)城までは、坂道を40分くらいかけて歩いて行くか、馬車でも行けます。
週末は観光客の数もどっと増えます。
お城があるところまで上ると、お城の全体がキレイに見えるマリエン橋からの絶景ポイントがあります。
「美しい王」といわれ、ワーグナーに心酔し、最後は「狂王」として捕らえられてしまった、ルートヴィヒ2世の夢の城、Neuschwanstein城は、何年か前までは純白のお城だったのですが、今は少しクリームがかった色に塗りかえられていました。
白亜のお城を知っている人は少しガッカリしてしまうようです。
(でも、夢のお城 って感じですよね。)
ホテルから歩いて行けるところに、ケーブルカーがあって,上っていく途中に2つのお城が同時に見えるポイントがある、と聞き、行ってみることにしました。
犬の散歩をさせていた中年の男の人に、ケーブルカーへの道を聞くと、川沿いの散歩道をすすめてくれました。(流暢な英語でした。)
自然の中を歩いて、30分くらいでケーブルカーの乗り場に着きました。
ケーブルカーは、往復で、16ユーロでした。
ケーブルカー乗り場の麓のあたりは、広~くて、空気が澄んでいて、360度見回して、伸びをして、おいしい空気を思いっきり吸い込みました。
頂上まで行くと、フツーに雪が残っていましたが、日差しが強いので薄着でも寒くはありませんでした。
(雪のない麓の方が、寒かったです。)
下を見ると、吸い込まれそうに美しい景色が広がっていて、そこをすぐ目の前からパラグライダーが飛んでいく光景は,ほんとうに絵になります。
この湖は、Forggensee(フォルッゲン湖)です。
手前に見える雪のところから、飛んでいきました。
Hohenschwangau(ホーエンシュヴァンガウ)からFüssen(フュッセン)までは歩いてもいけます。
緑の広がる広大な景色の中を、のんびりのんびり歩いて行くといいです。
空の青さと、どこまでも広がっている緑のバランスの美しさに、時々立ち止まって「キレイ~」と、声に出して言ってみたくなります。
すれ違う観光客同志、気がつくと自然に「モルゲン」とか「モーニング」と挨拶を交わしています。
たんぽぽや菜の花畑が、列車からもよく見られました。
HohenschwangauからFüssenまでは、歩いて40分くらいです。
Lech(レヒ)川が見えてきたら、すぐそこです。
Füssenもかわいい町で、Hohenschwangauとは違う若い活気があります。
ショップやカフェやレストランもいっぱいあるので、歩いているだけでも十分楽しめます。
(ただ、日曜日はほとんどのお店が閉まっているので、要注意。)
Füssenからの帰りはバスです。
(1.7ユーロでした。)
73か78のバスに乗れば、Hohenschwangau まで、10分くらいです。
停留所はHaltestelle(ハルテシュテル)といい、Hのマークがついています。
お城の景色とお別れしたら、次はオーストリアのSalzburg(ザルツブルク)に向かいます。HohenschwangauからバスでFüssenまで出て、列車です。
München(ミュンヘン)行きの列車が時間になっても来なかったので、プラットホームにいた70代くらいの男の人に、持っていた時刻表を見せて聞いてみると、「ほら、ここを見てごらん。今のこの時期はこれは来なくて、次に来るのはこれだよ。」と、丁寧に英語で教えてくれました。
(この男性の英語も、とても流暢でした。旅行中、いろいろなところで、様々な年代の人と話しましたが、90何%の人は英語で応対してくれました。)
とにかく、München(ミュンヘン)行きの列車に無事乗って、一安心です。
またまた1等のコンパートメントから、窓を開けて、流れていく自然の美しい景色をカメラに収めます。
高い山はなく、美しい平原が続いていました。
München(ミュンヘン)で列車を乗り換えて、EC特急でSalzburg(ザルツブルク)に向かいます。
乗り始めがドイツで、降りる時がオーストリアでも、途中でパスポートも必要ないし、日本で県をまたぐ感じです。
プラットホームにDB Service Mobilと書かれた車が走っていて、何だろうと思って見ていたら、歩くのがたいへんそうなお年寄りに声をかけて、乗せていました。
Salzburg(ザルツブルク)には、午後早めの時間に着いたので、とりあえずホテルで一休みです。
ホテルの部屋からは、遠くにHohensalzburg(ホーエンザルツブルク)城塞が見えました。
Salzburgは、Salzach(ザルツァッハ川)をはさんで、新市街と旧市街に分かれています。
新市街にはMirabell(ミラベル)宮殿と庭園があり、その庭園の美しさに多くの人が集まってきます。
庭園の先の方に、Hohensalzburg城塞が見えます。
庭園から旧市街へは、Makart(マカルト)橋を越えて行くとすぐです。
中央駅から行く時は、Salzach川沿いの散歩道を、遠くにHohensalzburg城塞を見ながら、のんびり散歩を楽しむのもいいです。
途中でかわいいお店を見つけたら、ぜひ入ってみましょう。
Hohensalzburg城塞の下のレジデンツ広場では、男の人が真剣な表情で屋外チェスをしていました。
お城までは、ケーブルカーで簡単に行けます。
歩いても行けますが、かなりの急勾配のようです。
いい気候のせいか、先生に引率された、社会見学風の地元の小学生や高校生くらいの子達のグループをよく見かけました。
お城の上からは、Salzburgの町が見渡せます。
旧市街の中は狭い通りの両側にショップやレストラン、カフェなどがぎっしりと並び、観光客であふれています。
軒先の鉄細工の看板も名物の1つです。
お店を覗きながら行くと、黄色のモーツアルトの生家が目の前に現れます。
モーツアルトはこの建物の4階で誕生しました。
ガイドブックにも載っている有名なカフェには、2回も行ってしまいました。
1度目に行った時は、隣のテーブルの人がおいしそうなアイスを食べていたので、「あれと同じのください」とお願いしました。
(モカのアイスで、すっごくおいしかった)
2度目に行った時は、お店の人におすすめのものを聞いて、フルーツがいっぱいのアイスにしました。(アイスばっかり)
ここは自家製のケーキが有名で、すべて種類の違うケーキをトレーにのせてテーブルを回ってきます。
オシャレですねえ。
(上の服は洗濯物ではありません)
広場がマーケットになっていて、野菜や果物、チーズ、花屋さんなどなどあって、にぎわっていました。
5月~6月が旬のホワイトアスパラが束で売られていて、日本では珍しい光景でした。
いろんな種類のチーズや、もちろんソーセージもあちこちで売られていました。
Salzburg 3日めは、ホテルにスーツケースを預けて、世界遺産の町、オーストリアのHallstatt(ハルシュタット)へ1泊旅行に出かけました。
列車を乗り継ぎ、乗り継ぎ行きましたが、途中工事中の区間があり、乗客全員が大きな観光バスで3駅分(いや、もっとかなあ・・・)を移動し、また列車に戻るという珍しい体験もでき、楽しかったです。
やっと着いたHallstattの鉄道の駅は、小さな駅で、下に少し坂道を下りると、湖の向こう側のHallstattの町に行くボートの乗り場に出ます。
(ボートは2ユーロでした。)
ボートがHallstattの町に近づくにつれて、言葉にはできない美しい光景が目の前に広がり始め、シャッターを押すのも忘れて、ぼ~っと見とれていました。
世界で一番美しい「湖岸の町」といわれるのも納得できます。
Hallstattで泊まったホテルは、ここで一番大きなホテルでした(といっても、部屋数は多くありません)が、造りは旧式で床や階段は木造でした。
鍵も房つきの重々しいものでした。
バルコニーつきの湖に面した部屋を予約したので、部屋から湖や遠くの景色も見ることができました。
町の中はかわいいし、どこもきれいなので、歩いていても気持ちがいいです。
町の中をあちこち歩き回ってから、気持ちのいい屋外のテーブルで食事をしました。
(これ、名前がわかんないんですが、クレープ状のものの中に、野菜がいっぱい詰まっていて、おいしかったです)
そうそう、きちんとしたレストランは別ですが、カフェなどでは、注文したものが来たときに、ウェイターやウェイトレスがエプロンのポケットから財布を出して、その場で集金します。(よく分かんないですが、それが決まって黒の皮の長財布なんですよねえ。見た限りでは・・・)
「塩の城」という意味のSalzburgと,世界最古の塩坑をもつHallstattは岩塩が有名で、様々なハーブ入りのお塩をおみやげとしても売っています。
お料理の好きな人に持って帰ったら、喜んでもらえそうです。(ただ、重い・・・)
お塩がたくさん取れるからかどうかはわかりませんが、塩辛い、と思う料理も多かったです。
これはお肉の上にたまねぎがのっているんですが、お肉が一口めから塩辛かったんです。(ジャガイモはおいしかったです。)
散歩をしていて、おもしろい標識を見つけました。
何なんでしょう?
左側にお店があって、通りをはさんで右側の湖に面したところにテーブルが出ていたので、ドライバーに、「ウェイターが通るから、気をつけて!」と、注意しているのかもしれません。
町と湖と空と山のコントラストの美しさは、言葉でも写真でも伝えきれません。
レセプションもホテルの従業員の女の人たちもステキだったので、写真をお願いしました。
(仕事ぶりとかが、カッコいいんですよお。)
「写真絶対に送ってね」と言われたので、早速送りました。
次の日にすぐメールが来て、何枚かHallstattの写真も添付されていました。
「写真、ありがとう! ホテルの pin wall に貼っておきます。」って、書いてありました。
(なんか・・・うれしいです・・・)
Hallstattをあとにする前に、ゆっくりと景色を楽しんで、その美しさを目に焼き付けました。
ボートに乗って、町が遠ざかっていく間、ずっと見とれていました。
Hallstattからの帰りは、また列車ーバスー列車と乗り継いで帰りました。
バスの中で、地元の小学生の女の子たちに「Hello」と声をかけられました。
「日本から来たの」って言うと、先生の耳元で何やら報告していました。
(どこに行っても子供は素直でかわいいです。)
Salzburgに戻り、近くのスーパーに出かけました。毎朝朝食に出てくる小ぶりのリンゴが気に入っていたので、いくつか買いました。
Salzburgから最後の宿泊地、Münchenまでは、またまた列車です。
ここからは、スイスのZürich(チューリッヒ)やハンガリーのBudapest(ブダペスト)やイタリアに行く列車などいろいろあって、改めて国がくっついていることを実感しました。
旅行に出る前に、スイスの友達から、「ドイツとオーストリアに来て、スイスには来ないの?」とメールをもらっていましたが、なるほど、ここからならすぐなんだって、納得できました。
SalzburgからMünchenまでは、1時間半くらいです。
Münchenで泊まったホテルは、駅にすぐくっついたところにあって、目の前に市電、市バス、地下鉄の乗り場もあって、すごく便利でした。
München中央駅から歩いて10分くらいで、人でにぎわうKarlsplatz(カールス広場)に出ます。
このKaristor(カールス門)からMarienplatz(マリエン広場)に向かって歩行者天国になっていて、人、人、人で、溢れかえっています。
通りには、テーブルが出ていて、みんな昼間から、もちろん(?)ビールです。
EISはアイスです。
ぶらぶらお店を覗きながら行くと、Marienplatz(マリエン広場)に着きます。
目の前に現れる、ネオゴシック様式の新市庁舎の姿に圧倒されます。
建物の前にテーブルがいっぱい出ているので、みんなと同じようにビールでも飲みながら、ぼ~っと時間を過ごすのもいいです。
こんな風に、お天気にも恵まれ、すばらしくいい旅行をしてきたのですが、最後の最後にドジをしてしまいました。
München(ミュンヘン)中央駅から空港までは、通常なら30分くらいで行けるはずで、ホテルで時刻表をもらって、乗り場も確認していました。
安心していたのがいけなかったのかもしれません。いつもなら、乗る前に必ず行き先を確かめるのに、その時に限って、ちょうど来た電車に乗ってしまったのです。
それでもまだ安心しきっていたので、「空港に着いたら免税店で買い物をして・・・」なんてのんびり考えていました。
えっ!? 何だか景色がヘン!!
どう見ても空港があるように思えない、と思って、プラットホームに降りて聞いてみると、「違う電車に乗っちゃったんだよ」と言われ、もう顔色サ~ッですよ。
この電車がまた戻るから、と言われ、何だか何分に発車するのか、聞くのも怖い感じがして、座席に座ってただ電車が出るのを待っていました。
やっと、動き出して、ホッとはしたのですが、果たしてそのまま乗ってれば空港に行くのか、どこかで乗り換えるのか、さすがに聞かないとまずいと思って、同じ車両に乗っていた20代の女の子に「空港に行くには、この電車に乗っていればいいですか?」と聞くと、路線図で丁寧に説明してくれました。
Münchenまで戻ったら、別の電車に乗り換えなければいけない、ということだったんですが、その女の子はMünchenに着くと、わざわざ近くに来て、「ついて来て」と言って、乗り換える電車まで連れて行ってくれたのです。
その時点で、もう予定のフライトの2時間前をきっていました。
私が「できるだけ早く行きたいんです」と言うと、「何時の飛行機?」と聞かれ「12時」と答えると、一瞬間があり、足を速め、荷物を持とうともしてくれました。
あの親切がなかったら、飛行機に間に合わなかったかもしれません。
名前も何も知らない人なので、お礼の言いようもありません。
ふと、高校生のテキストにあった文章を思い出しました。
“THe help came from a stranger and was to be repaid to a stranger.”
(その助けは見知らぬ人からもらったので、見知らぬ人に返すべきだ。)
私が親切にしてもらった分は、私が困っている人を見たら、手を貸してあげればいいんですよね。
あの時のことを思い出すたびにそう強く思います。