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これまで、チャンスがなく、イギリス訪れるのは今回が初めてでした。
8日間という短い期間にもかかわらず、欲張って、エジンバラ、湖水地方、コッツウォルズ、オックスフォード、ロンドンとまわって美しい景色とすばらしい人たちに出会いました。
日本を発ちフランスで飛行機を乗り換え、エジンバラからイギリスに入った日本人は、この時私達2人だけでした。そして、こともあろうに、私達のスーツケースだけ届いていなかったのです!
係りの2人の女の人に案内されて、オフィスに向かう間、先に行く女の人の後ろを、不安な気持ちの私をよそに、「去年日本に行ってすごく楽しかったです・・・」と嬉しそうに話す、もう一人の女の人に、話を合わせながらついて行きました。
(結局、荷物は2日後に届きました。ヤレヤレ。とんだ出だしで大丈夫かしら。)
とにかく体は無事に着いたのだから、楽しまなきゃということで、とりあえず必要な物だけ買って、まちをブラブラしました。
どの建物も古く威厳があって、その美しさに圧倒されました。
イギリスに来たら絶対に食べたい、と思っていたのが、この「フィッシュ・アンド・チップス」でした。
おいしいという人もいれば、最悪という人もいたので興味津々でした。
さて、その味は・・・・
おいしかったんです!
量が多かったのに残さずにきれいに食べたので、お皿を片付けに来たお店の人も思わず、「Oh!」と感激していました。(ほんとはその食欲にびっくりしたのかも。)
このあと調子に乗って、別の所でも食べましたが、それはひどくて(つまり油っこくて)三分の一くらいしか食べられませんでした。
エジンバラでレンタカーを借りて、荷物がないまま、湖水地方にやって来ました。
こう言うと、快適なドライブを楽しんだかのような印象を受けるかもしれませんが、ナビのついていない車で、持っていた地図はサービスエリアで買った、おおざっぱなものだったので、これ以上言わなくても、想像できると思います。
(何度も迷い、到着するのに、5、6時間はかかったと思います。)
でも、どこで誰に道を聞いても、みんな親切に教えてくれました。
(ご恩は一生忘れません。)
ここでは、こじんまりしたかわいいホテルに泊まりました。
とりあえず、その日はまあ着いてよかったということで、湖を眺めながら、のんびりディナーを楽しみました。
そして次の日、なぜか私たちは湖の反対側の、しかも、さらに奥の方にあるNEAR SAWREY村(ニア・ソーリー村)というピーターラビットの里に、なんと歩いていくことにしたのです。
途中この羊を見ている頃はまだ余裕があったので、「わあー、のどかだわァ」とか言いながら、羊の鳴き声をまねしたりしていましたがそれはとんでもないことでした。
こんな景色の中を、何時間ものんびり歩いている物好きは他には誰もいるわけもなく、ただ黙々と歩いて、はるか遠くに村が見えてきた時は感激~!という感情もなく、頭はなんだかうつろ状態でした。
なんせ、普段運動不足の私が4時間くらい歩いたんですから。
それでも有名人もよく来るらしい、きっと名の知れたパブで、ジュースを飲みながら、ゆっくり景色を見て、そのゆったりした村の雰囲気に浸っているうちに、やっと、ああ来てよかった、という気持ちになれました。
帰りは、地元の親切な人に、1人にはフェリーの乗り場まで送ってもらい、たまたま居合わせたもう1人の女の人には、泊まっていたホテルまで送ってもらったのでした。(本当にありがとうございました。)
夜は近くのにぎやかな地域に行って、夕食をとることにしました。
建物がどこもかわいくて「わ~、かわいい!」の連続でした。若い女の子に人気があるのも納得できます。
近くにあった郵便局から、教室のみんなに絵ハガキを出して、外に出ようとしたら、地元の男も人にさっとドアを開けてもらいました。
(さすがあ、紳士の国だわ~。)
裏道を入ると、大きなイタリアンレストランがあり、かなり混んでいましたので、ひょっとしたらおいしいのかも、ということで入ってみることにしました。
シェフおすすめのムール貝を注文しました。
クリームソースもおいしくて、お皿いっぱいにあった貝も、きれいに残さず食べました。
お店の人に、「これは日本語で何て言うんですか?」と聞かれ、「ムール貝」と答えたら、「難しいですね」と言っていました。
(blue mussels 「ブルー・マスルズ」という英語の方が難しい気がするけど。)
まあいろいろあったけど、スーツケースもやっと届き、次の目的地であり、今回一番行きたかった、コッツウォルズに向かうことにしました。
またまた何回か道に迷いながら走っていると、突然目の前にかわいいまちが出現しました。
夕方近くでもあったので、目に留まったパブレストランに入ることにしました。
かなり広いお店で、地下にもテーブルがありましたが、まだ混む時間ではなかったので、中はガランとしていて、2、3人の人がカウンターでビールを飲んでいました。
私達が奥の方の席に着くと、しばらくして、常連だという、オーナーの友達の男の人が隣の席に来たので、何となく話を始めました。
まあ、せっかくだから、写真を撮ります、ということでこういう記念撮影になりました。
あとでここがPershore(パーショアー)という所だとわかりました。冬は雪がたまに降る程度で、夏も気温が23度くらいで過ごしやすいと話してくれました。
コッツウォルズへの地図を書いてもらい、写真を送る約束をして店をあとにしました。
イギリスではどうしてもB&B(ベッド&ブレックファースト)に泊まりたくて、コッツウォルズで2泊しました。
私達がコッツウォルズで泊まったところは、丘の上にあって、景色のすばらしいところでした。
でも、周りに目立つような目印もなく、またまた、途中で道に迷ってしまいました。
今度は、たまたま散歩をしていた、ご夫婦に助けてもらいました。
結局B&Bの人が、途中まで車で迎えに来てくれることになり、そのご夫婦が家まで車を取りに行って、そこまで先導してくれることになったのです。
(本当に感謝することばかりです。ありがとうございました。)
私たちが滞在したB&Bは、部屋が3つだけのこじんまりした所でしたが、この時は他に宿泊客がいなくて、「どのお部屋を使ってもいいですよ」と言って、全部のお部屋を見せてくれました。
どこもかわいくて、リビングも自由に使わせてもらえて、本当に心地よく過ごせました。
ホテルと違って、イギリスの家庭の雰囲気も感じることができて、「プチ・ホームステイ」って、ところでした。
経営しているのは3人の娘さん(10歳、5歳、3歳)を持つお母さんで、ご主人は隣で、羊を飼っていました。
2日間私達だけだったので経営者のジョー(ほんとはジョアンナ)といろんな話をすることもできました。
コッツウォルズに来ると、みんなが、「わあ、映画の世界みたいって言うけど、そりゃそうよね、”ブリジット・ジョーンズの日記”を撮影した所なんだから」とおもしろそうに話していました。
シリアル(いろんな珍しい種類のものがありました)にパン、卵にソーセージにハム、トマト(どこで出てくるトマトも焼いてありました。)に、この黒く見えているのは、マッシュルームの一種で、おいしかったです。
あとヨーグルトとフルーツと、コーヒーか紅茶で、ちょっと食べすぎですよね。
ジョーに、コッツウォルズのおすすめ観光スポットを教えてもらい、2日目はそこを車でまわりました。(「迷ったら、私が探しに行ってあげるから。」と言われて、かなり楽な気持ちでドライブが楽しめました。
まずやって来たのは、Broadway(ブロードウェイ)で、コッツウォルズの村の中で最も有名で、観光客に人気のあるところだそうです。
道が広く、町並みがかわいくって、コッツウォルズはどこもそうですが、きれいで、歩いていても気持ちがいいところでした。
次にやって来たのは、Chipping Campden(チッピング・カムデン)というところです。
“chipping”というのは、”market”を意味する古い英語で、羊毛産業の拠点として栄えてきたところだそうです。
コッツウォルズの村はそれぞれ魅力的で、少しずつ雰囲気が違っていて、何日もかけて楽しみたいところです。
Chipping Campdenから、Moreton-in-Marsh(モートン・イン・マーシュ)を通り抜けて、次に、Stow-on-the-Wold(ストゥ・オン・ザ・ウォルド)に来ました。
ここは、8つの道路が集まる場所にあって、そのため、かつては商業の中心地になっていて、”sheep fair”が行われ、取引されていたそうです。
今はたくさんの観光客が訪れ、この日は、観光バスで来ている人達もいました。
アンティークのお店をのぞきながら、ブラブラして、お茶を飲みながら、少しのんびりできました。
次に来たのは、ジョーおすすめの場所で、ここはたぶんあまりガイドブックに載っていないと思いますが、 Slaughter(スローター)と言って、Stow-on-the-WoldとBurton-on-the-Water(バートン・オン・ザ・ウォーター)の間にあります。
SlaughterはLower Slaughter(ローアー・スローター)とUpper Slaughter(アパー・スローター)の2箇所あって、まずLower Slaughterの方に来ました。
Lower Slaughterは、かつては行政の中心地だったということで、今も17世紀のmanor(マナー・荘園)があります。
まるで絵葉書のような景色が目の前に広がっていて、どこを撮っても、誰が撮っても絵になります。
時間が止まっているかのように静かで、穏やかで、気持ちがゆったりしました。
そして、さらにもう少し車で奥に行くと、Upper Slaughterがあって、ここは時間がもっとピタッと静止している感じがしました。
あまりにもきれいな自然の中で、時の流れを忘れてしまいそうでした。
Slaughterを後にして、次に来たのは、Bourton-on-the-Waterです。
ここはかなり人も多く、見所もたくさんあって、レストランやショップも軒を連ねています。
川に沿って散歩道があって、老夫婦や家族連れも散歩を楽しんでいました。
たくさんの美しい橋が川にかかっていて、”Venice of the Cotswolds”(コッツウォルズのベニス)としても知られているようです。
少し時間をかけて、ゆっくりいろんなお店をのぞいて見ると、たぶんまた新たな発見ができると思います。
最後に来たのは、Burford(バーフォード)です。メインの通りが坂道になっていて、その両側に、おしゃれなショップやレストランが並んでいます。
通りを行く人を眺めながらのんびりと、おいしいスコーンと紅茶を飲んで、ゆったりした気分になれました。
2日間あっという間に過ぎ、いよいよコッツウォルズともお別れです。
泊まっていたB&Bの外の景色を、しっかりと目に焼き付けて、次のOxford(オックスフォード)に向かいました。
もう迷わないように、ジョーに道を教えてもらい、再会を約束して、B&Bをあとにしました。
羊の柵の横で車を止めて、体いっぱいにおいしい空気を吸って、羊たちにもお別れしました。
車にもかなり慣れてきて、オックスフォードまでは、標識に従って、かなり楽に来れました。
そして、もちろん、オックスフォードは、かの有名な大学のまちですから、興味があって、まちの中を歩いてみました。
古い建物の間に新しい建物があったり、ちょうどバーゲン中で人もいっぱいでした。
2階建てバスを見て、コッツウォルズとはまた別のイギリスに、ああ、そうだった、と再認識した感じでした。
3月末で少し寒かったので、2階の席は人がチラホラでした。
ハーツ(レンタカー会社)で車を返してここオックスフォードからロンドンまでは電車です。
終点のロンドン・パディントン駅まで、流れていく景色をぼ~っと眺めながら、のんびり電車の旅を楽しみました。
ロンドン・パディントン駅は、旅行者や地元の人で、当然オックスフォード以上に人があふれていていました。
構内を普通に自転車で行く人の姿も、よく見かけ、日本では見られない光景なので、思わず撮ってしまいました。
駅の中には警察官もたくさんいて、何でも親切に教えてくれます。
「はがきを出したいんですけど、ポストはどこですか?」なんていう私の質問にもていねいに応対してくれました。
アメリカでsubway(地下鉄)は、イギリスではundergroundですね。
ロンドンはニューヨークと同じように、あらゆる人種の人がいて、観光客も多そうでした。
この2人も路線図で、「こう行って、こう行って・・・」なんてやってました。
ロンドンで泊まったホテルの近くに、有名なハイド・パーク(昔、中学校の教科書に出てきたことがあったような・・・)があって、朝、散歩に行ってみました。
あまりにも広くて、ほんの一部回っただけでしたが、馬も歩いているのを見て、ああ、イギリスっぽいヮ、なんて感激してしまいました。
パトカーがカラフルで、それぞれ違う色に塗られていて、かわいく目立っていました。
白鳥と鴨が仲良く(?)遊んでいたので、逃げちゃうかも、と思いながら近くに行ってみました。
何と目の前に行っても逃げるどころか、さらに近づいて来たので、生まれて初めて真正面から、白鳥の顔を見ることができました。
(いや、実は目が合ったのです。)
きっと人間に可愛がられているんですよね。
ロンドン・パディントン駅から電車で、Heathrow(ヒースロー)空港まで、約20分でした。
空港は、人でごった返していて、チェックインにもかなり時間がかかりました。
8日間という短い旅行とは思えないくらい、いろいろな体験ができました。
そして、何よりも、初めて行ったイギリスでたくさんの人に親切にしてもらい、お金では買えない「宝物」をもらって、あたたかい気持ちで日本に帰って来ることができ、本当にうれしく思っています。
みなさん、ありがとうございました!!